人を見て法を説け?

Q 追突で全治1ヵ月?

5日前、原付を運転、赤信号で停車中のところ、軽自動車の会社員に追突されました。
私は前に押し出され転倒、首、腕と腰、大腿部を挫傷、ムチウチとなりました。
私は、就職が決まったばかりで、打ち合わせの帰りで事故受傷しました。
病院へ通院して4日ですが、相手の保険屋さんには、就職が取り消しになるかもしれないので慰謝料を考えてほしいと言いましたが、もらえますか?
内定が取り消しになるか心配です。
全治1ヵ月なので、すぐには会社に行けません。
そして、どれくらいで、損害金や慰謝料はもらえるのでしょうか?教えてください。

なんとも、無頓着、非常識、落ち着きのない被害者です。
原付を運転中の追突事故ですから、自動車VS自動車の追突事故よりは重傷です。
しかし、幸いに、挫傷とムチウチですから、警察に提出する診断書では、全治10日間でしょう。
主治医は、治癒までには1ヵ月と説明したのかも知れませんが、全治1ヵ月ではありません。
大袈裟に考えても、1週間もあれば就労復帰は可能です。
むしろ、ビッコひきひき出社した方が、「根性がある!」 と一目置かれるのです。

「就職が取り消しになるかもしれないので、慰謝料を考えてほしい?」
就職が取り消しとなっても、それを理由とした慰謝料の支払いはありません。
しかも、現時点では、就職が取り消しとはなっていません。
質問するだけで、保険屋さんには、足もとを見られてしまいます。

足もとを見られてしまいます。

「どれくらいで、損害金や慰謝料はもらえるのでしょうか?」
これが、とどめの質問です。
保険屋さんは、「結局のところ、お金?」 見下してしまうのです。

Q 歩行者と接触?

原付バイクの自賠責保険について質問します。
原付で走行中、横断禁止の道路ですが、停車中の車の蔭から飛び出した歩行者と接触しました。

相手は転倒した際に、頭部を打撲したとして、ご自身で救急車を呼び、搬送されました。
その後は、頭部打撲で通院されているとのことです。
電話での話し合いで、相手は、「横断禁止道路を渡ろうとしての事故であり、申し訳ない。」 との説明で、非は認めているのですが、救急車搬送費や通院費等を、私の原付の自賠責で支払ってもらえないかと言われました。
納得がいかないのですが、後々、面倒なことになっても困るので、応じるべきなのでしょうか?
実は、私も転倒時の打撲で2回通院したのですが、お互い様なので、それぞれで自己負担すればいいと考えていました。それに応じたときは、たびたび時間をとられることになるのでしょうか?
そして、次回の保険加入時に料金等が変わってしまうのでしょうか?
教えてください。

この質問も、危機感に乏しい、やはり非常識と言わざるを得ません。
なぜなら、人身事故をおこしたことについて、なんの反省も感じられないからです。

①横断歩行者と原付の衝突であれば、基本過失割合は80:20、原付に80%です。
横断禁止場所横断であっても、相手の加算修正は5%に過ぎません。
常識的には、75:15で圧倒的な原付の過失となるのです。
救急車も、本来は、あなたが呼ぶべきでした。

②自賠責保険に対する請求は、あなたが拒否したところで、被害者が直接請求することができます。
あなたが負担して、後に自賠責保険に請求する加害者請求、被害者が直接請求する被害者請求とするのか、当事者間で話し合うことになります。

③「それに応じたときは、たびたび時間をとられることになるのでしょうか?」
やむを得ないことです。
あなたが任意保険に加入してさえいれば、それらの話し合いは、すべて保険屋さんが代行します。
無保険ですから、あなたが汗をかくのは、言ってみれば自業自得です。
それに、時間をとられるのは、圧倒的に、あなたよりも相手です。

④「次回の保険加入時に保険料が上がるのでしょうか?」
自賠責保険ですから、保険料に変更はありません。
上がることも、下がることもありません。

上記の2つの質問で、弁護士として議論すべきは、常識、人間力、交渉力です。
無料相談メール、無料交通事故相談会では、羞恥心の感じられない被害者も沢山やってきます。

蛙の面にションベン

正に、蛙の面にションベンで、対応するのにも、骨がおれるのです。

私は、無料メール相談では、主として整形外科学会、脳神経外科学会、形成外科学会、手外科学会などのホームページを紹介して、専門医に受診することを誘導しています。
しかし、ホームページから専門医を紹介したところで、決して順調には進まないのです。
これで、良い専門医と巡り会い、確実に後遺障害等級をモノにした被害者は、極端に少ないのです。

専門医を受診して、症状を説明するにも、常識、人間力、交渉力が必要です。

なぜ? 専門医を受診して、症状を説明するにも、常識、人間力、交渉力が必要です。
専門医は、多くの患者を担当しており、非常に忙しくしています。
そして、当然ながら、専門領域の治療を第一と考えているのです。
それらに配慮した言葉遣い、人間力、交渉力を示すことのできる被害者は少ないのです。

メールで治療先の紹介を求める被害者もたくさんいます。
会ったこともないのに紹介を求める非常識さには、気がついていない様子です。

したがって、顔も、人となりも知らない被害者に、大事にしている治療先紹介することはありません。
お顔を拝見して、人となりを理解して、傷病名と現状を正確に把握してからの紹介です。
そして、私が治療先を紹介するのは、チーム110がフォローして同行することが前提です。
治療先を紹介して、被害者が単独で受診すれば、その治療先からは、クレームが続出し、これまでに築き上げた人間関係、信頼感は、確実に潰れてしまいます。

被害者に同行して1年間に200件の治療先を訪問しても、信頼できる治療先は、50件あるかないかのレベルであり、やっとの思いで獲得した治療先を、甘い運営で失ってはいけません。

交通事故をビジネスとする以上、1件でも多く受任したいのですが、「下手な鉄砲でも数打ちゃ当たる!」 は間違っています。
狙いすまして、確実にヒットさせなければなりません。