右脛骨プラトー骨折のまとめ?

右脛骨プラトー骨折

①腓骨側の骨折で外顆骨折、②③外顆の陥没骨折、④内顆骨折、⑤⑥両顆骨折

脛骨プラトー骨折は、高所からの転落や交通事故で、膝に衝撃が加わった際に多発しています。
膝に対する衝撃であり、この骨折が単独で起こることは少なく、通常は、膝の脱臼や靭帯損傷、膝蓋骨骨折、半月板損傷、腓骨神経麻痺などを伴い、下腿骨の骨折では重症例が多いのです。

整形外科医により、脛骨高原骨折、脛骨顆部骨折、脛骨近位端骨折と傷病名が異なりますが、どれも同じ、脛骨プラトー骨折を意味しています。

この傷病名の相談を受けたときは、

□脛骨のどの部分の骨折で、どんな固定術が実施されましたか?
CDで骨折の程度、固定術、骨癒合状況を緻密に検証する。
これにより、症状固定時期の見通しが立ちます。

□膝関節に可動域の制限はありますか?
XP画像から、軟骨損傷による変形性膝関節症の可能性を検証する。
左右の膝関節のXP正面画像をチェックするのです。
軟骨はXPで表出できません。
左右の膝関節の隙間を検証、患側が狭くなっていれば、軟骨損傷が疑われます。

□階段の上り下りで、膝関節がガクガクしませんか?
靱帯損傷に伴う動揺関節の有無をチェックする。
最終的には、ストレスXP撮影で、動揺性を具体的に立証します。

□歩行時、膝の内外に痛みはありませんか?
半月板損傷の有無を確認する。
内側・外側半月板部を人差し指で押さえ、膝関節をゆっくり屈曲させます。
半月板損傷のあるときは、被害者は激痛を訴えます。

□足指を自分で動かすこと、足関節の背屈運動が自力でできますか?
腓骨神経麻痺の有無をチェックする。
まさかですが、治療先の診断書に、この傷病名が診断・記載されていることは、まず、ありません。
大多数の整形外科医は、腓骨神経麻痺を経験しておらず、知らないというのが現実です。
足関節が下垂足で、自力で背屈することができない、足指、特に親指を自力で背屈させることができない、こんな症状が確認できれば、腓骨神経麻痺はほぼ決まりです。主治医には、針筋電図検査をお願いし、その検査結果で腓骨神経麻痺の傷病名の追加記載をお願いしています。

上記の質問で、全体像を把握、後遺障害の立証に向けて計画を立案しなければなりません。
「等級が決まったら、相談に来てください?」
このようなユルフン対応では、依頼人は下駄持って、裸足で逃げていくのです。

もちろん、事故発生状況も疎かにはできません。
グーグルマップから事故現場を表示して、具体的に衝突の状況を確認しなければなりません。
相談被害者の後遺障害のレベルは、正確に把握しなければならないのです。

例1 プラトー骨折が外顆部の軽度なもので、靱帯損傷や軟骨損傷が認められない。
骨癒合もおおむね良好であるが、膝関節に12級7号の可動域制限を残しているとき?

受傷から6カ月を経過した時点で症状固定を決断、後遺障害について被害者請求を実施しなければなりません。漫然治療を許していれば、4分の3+5°で非該当が想定されるからです。
12級7号であれば、後遺障害部分で1000万円程度の損害を見込むことができます。
これをシッカリ獲得するのも、ボサッとしていて取り逃がすのも、担当弁護士の力量次第です。

例2 両顆骨折の重症例で、前十字靱帯の断裂、腓骨神経麻痺を残しているとき?

ストレスXP撮影で動揺性の程度を明らかにします。
10mm以上の動揺性があれば、10級11号、8級7号が想定されます。

ハムストリング

後遺障害では、常時、膝固定装具の装着を必要とすることが要件となりますが、肉体労働に従事していなければ、医師はハムストリングを強化することにより動揺性を改善させようと考えます。
膝固定装具の装用は被害者からの要望がない限り、スルーされることがほとんどです。
相談を受けた弁護士に、この発見がなければ、10級、8級、いずれも全滅となります。
弁護士の役割は、非常に重要であるわけです。

もう一つ、腓骨神経麻痺では、針筋電図検査で神経麻痺の実態を立証しなければなりません。
さらに、可動域の測定が問題となります。
腓骨神経麻痺では、自動運動が不能なのであり、医師が手を添えて計測する他動値は正常です。
黙っていれば、ほとんどの医師は他動値で計測して角度を記載します。
これでは、機能障害としての認定は困難です。
後遺障害診断書は自動値で記載、自動運動が不能であることを説明しておかなければなりません。
通常は足関節の用廃で8級7号、1足の親指を含み2以上の足指の用を廃したものとして11級9号、併合7級が認定されます。

先の前十字靱帯断裂による動揺関節で10級11号が認定されたとき、全体等級は6級となります。
37歳男性で基礎収入を賃センとすれば、後遺障害部分の損害額は7100万円を突破するのです。
依頼人を生かすも、殺すも、弁護士の腕1つ、これは認識しておかなければなりません。