電話の応対?

ビジネスとしての交通事故を考えたとき、個人事務所であれば、年間に200件、全国規模の法人事務所であれば、1200件を受任しなければなりません。
これだけの被害者をどうやって集めるのか?
そうではなく、法律事務所は、多くの被害者を取りこぼしていることを反省しなければなりません。

NPOや行政書士がなんと大騒ぎしても、損害賠償交渉の頂点は、弁護士なのです。
弁護士であればこそ、依頼人の利益を代表し、地方裁判所支払基準で損害額を回収できるからです。
では、取りこぼさないには、どうしたらいいのか?

(1)まず、電話の応対からです?
電話による応対には、迅速、正確、丁寧の3原則があります。

迅速とは、待たせないことですから、3コール以内で受話器を取らなければなりません。

「ありがとうございます。○○法律事務所です。」
明るく、ハキハキと電話を受けるところからスタートです。

正確とは、メモを取ること、復唱して確認することです。

メモを取る

交通事故では、事故日、事故発生状況、傷病名と治療先、現在の症状と問題点、対応をしている保険屋さん等、基本となるべき情報を15分以内に収集しなければなりません。
となると、法律事務所オリジナルの被害者ファイルを作成して備えておかなければなりません。

その上で、的確な質問を行い、メモを取って、不明なところは復唱して確認することになります。

「右足の骨折とのことですが、大腿部、下腿部のどちらですか?」
「中央部の骨折ですか?股関節・膝関節・足関節に近いところの骨折ですか?」
「骨折は、手術により固定されたのですか?」
「お手元に診断書があれば、記載の傷病名を読んでいただけませんか?」

丁寧とは、礼儀正しい言葉遣いと礼儀正しい態度です。

「長くなりましたが、必要な情報は○○が承りました。」
「弁護士の○○は、ただいま、裁判所に出かけており、あいにく不在です。」
「戻りましたら、この情報を伝え、直後に折り返しとさせていただきます。」
「○時頃には、折り返しが可能ですが、それで宜しいでしょうか?」

そして最後の仕上げは、礼儀正しい態度、電話を切ることです。
当然ながら、相手が受話器を置いたことを確認してから、静かに受話器を置かなければなりません。

「いつ電話をかけても不在、そして折り返しの電話がない?」
弁護士に対する被害者のクレームナンバー1は、タイムリーな折り返しの電話がないことです。

私は、交通事故相談では、弁護士が電話を直ぐに替わることには反対です。
なぜなら、弁護士はすべてを承知していると被害者は考えているからです。
的確な回答ができないと、被害者は去っていきます。
事前情報を仕込んだ上で、落ち着いて折り返しをするべきです。

仕事柄、毎日、どこかの法律事務所と電話のやりとりをしています。
しかし、惚れ惚れする電話応対は、それほど多くはありません。

ネクラな応対?
明らかにえらそうで、上から目線?
弁護士の予定を承知していないオバハン事務員?
保留で長待ち?

これらは、被害者を取りこぼす大きな要因となっています。