さて、自賠に戻ります。

先の確定申告控の提出がないときは、下記の必要経費率で控除されます。

必要経費率

ただし、この計算式では、年収の多い者が必要経費を控除した結果、年収の少ない者の年収を下回る可能性が考えられます。

年収のパーセント

そこで、必要経費控除後の金額を、
年収200~250万円は200万円とする。
年収400~457万円は320万円とする。
年収600~700万円は420万円とする。 このように、きめ細かく決めています。

事故受傷による全面休業または閉店しているときは、確定申告書控による所得金額に、租税公課、損害保険料、減価償却費、地代、家賃の固定費部分を加算したものを基準に休業損害を認定します。
症状固定後の逸失利益の算定では、固定費部分が加算されることはありません。

④寄与率

事業所得者の休業損害は、所得額-必要経費の正味所得額に家族専従者または使用人の人的構成から、被害者本人の寄与率を乗じて休業損害日額を認定しています。

この理解しがたい寄与率について説明します。
休業または閉店しているとき、被害者の寄与率は100%が認定されます。
営業が継続されているとき、青色申告の事業主は本人の所得額が明示されていますので、寄与率減額はなされません。
ただし、白色申告等の事業主に対しては、

この理解しがたい寄与率

①年間正味所得が200万円以下では、寄与率減額はありません。
②年間正味所得が200万円以上では、60~80%を基準として事業主本人の寄与率を認定するとされています。
60~80%は一応の目安であり、実情に応じて適宜認定するとの但書がなされています。
保険屋さんは、この寄与率を実情と関係なく勝手に決める傾向ですから、注意が必要です。

寄与率控除後、正味所得金額が200万円を下回るときは、200万円に引き上げて休業損害日額を認定します。
200万円÷365日は5479円、したがって、このケースでは定額の5700円が認定されます。