治療費・看護料・差額ベッド料・治療関係費用・通院交通費について?

 

3日間、脱線が続きましたが、本日から自賠責保険、本来のテーマに戻ります。
(1)応急手当費
応急手当費とは、骨折部の固定や出血部の止血処置等の費用のことで、基本的には、必要かつ妥当な実費を認めるとされています。

応急手当費

病院の治療費ではありませんが、事故現場付近の住宅や店舗で応急手当を受け、畳や布団を汚損したときの費用は、自賠責保険から診療費として負担されます。
誰も知りませんから、弁護士として、覚えておきたい情報です。

店舗内の応急手当で、営業中断による休業損害が発生しても、自賠からの支払いはありません。
善意は、お金で評価できないとされているのです。

(2)診察料

診察料

初診料、再診料または往診料で、必要かつ妥当な実費を支払うとされています。
診察料には、電話再診料も含まれています。
電話による再診が、通院実日数にカウントされることはありません。

①温泉療養費
温泉療養なの、温泉保養、どっち?
この領域で面白いのは、なんと言っても温泉療養費です。
温泉療養と温泉保養とは、似て非なるもので、観光地の温泉に浸かって、心ゆくまで安らぐのを温泉保養、こんなとき、芸者を総揚げしてドンチャン騒ぎも可能ですが、自賠責保険、保険屋さんからの支払はありません。

温泉療養費

温泉地で温泉を利用した療養施設に入院して治療を受けることを温泉療養と言うのです。
主治医がこれを認め、医師の指導下で行うことが、必要条件となります。
こう聞くと、行きたくなくなるから不思議です。

(3)入院料
入院料は原則として、その地域における普通病室への入院に必要かつ妥当な実費とされています。
そして、入院中の被害者本人の食費は入院料に含まれています。

①個室料、1人部屋、2人部屋

個室料、1人部屋、2人部屋

傷害の態様から医師が治療上、個室の使用を認めたものは、その日数に限定して支払われます。
総室万床のため、やむなく個室を利用したものは、医師の証明により、支払われています。

興味深いのは、上記に該当しなくても、被害者の社会的地位等から、個室を利用することがやむを得ないと判断されたときは、Nliro調査事務の所長決裁で認定するとされている点です。
社会的地位のある被害者は、私の経験則では、当然の如く個室に入院、個室料のことなど全く話題にならず、どういう訳か、保険屋さんもこの問題に全く触れようとしません。

風格

端から室料差額を問題にしている被害者に、社会的地位が認められることはありません

広域暴力団の大親分?

私の経験では、広域暴力団の大親分が入院したときも、個室の使用が認められました。
これは他の患者に迷惑を及ぼすという治療先の配慮と、恐ろしくて言えない保険屋さんの正直な気持ちが反映されてのことで、社会的地位では絶対にありません。

でも、どういう訳か、社会的地位のある方は、不思議に交通事故にあわれません。
加害者になることはあっても、被害者になることは極めて稀なのです。

自賠責保険では個室料の上限を1人部屋で1万円、2人部屋で5000円と決めています。
これは都市部の料金で、それ以外は9000円、4500円となっています。
これを超える分は、任意保険の負担となります。

②個室以外の室料差額
個室以外の室料差額とは、治療先が患者を3人部屋以上の病室に収容した際に徴収する入院料との差額のことですが、4500円を上限として自賠責保険は支払っています。