神戸地裁判決の検証 2、人身傷害保険のからみ?

小5の自転車、女性はね、意識不明
神戸地裁、親に9500万円の賠償命令!
Q 母親には3500万円、損保会社には6000万円の賠償責任があると判決した意味?

自転車対歩行者事故

本件は、小学校5年生の母親に、親権者責任を科した点がポイントです。
直接的に本件事故に関与したのではないが、少年に事故の責任が認められる以上、民事上の損害賠償責任は、少年ではなく、親権者である母親が負わねばならないとしたのです。
被害者側にしてみれば、加害者が小学校5年生だからチャラでは済まされません。

さて、判決の意味です。
これは被害者側が自動車を保有、任意保険の人身傷害保険に加入していたことを意味しています。
治療費等は、人身傷害保険から支払われているのです。
そして、人身傷害保険金は3000万円が2本、合計6000万円であったと推定しています。

人身傷害保険の保険屋さんも、既払い金について、加害者に求償請求をする必要から、本件の訴訟に参加したのではないかと推察しています。

さて、この判決から得るべき教訓について、

まず、自転車の保有者に対しては、
自動車を保有しているときは、任意保険の個人賠償責任保険特約加入しておくことです。
自動車を保有していないときは、火災保険の特約として、個人賠責に加入しておきます。

私にも、6年と4年のゴンタクレがおり、個人賠償責任保険特約に加入しています。
そして、すでに1回、適用を受けています。
お寺の玉石を投げ、近隣のガラスを割ったのです。
無制限・示談交渉つきに加入しておけば、本件の事故でも、負担はありません。

次に、人身傷害保険です。
本件事故では、人身傷害保険から6000万円が支払われていますが、契約が東京海上日動火災、損保ジャパンでは、自転車と歩行者の事故は免責とされています。
実は、払われないのです。
他にも、外資系や通販損保では、免責のところがあります。
私の加入している三井住友海上は、自転車と歩行者の事故であっても支払います。

加入損保の約款を急いで確認し、対処しなければなりません。

Q 川原の土手を自転車で走行中、散歩中の犬に飛びかかられ、土手下に転落、鎖骨骨折?
Q 奥様がスーパーから帰る途中、暴走運転の自転車が衝突、L5の圧迫骨折?

実際にあった交通事故です。
本来は、犬の飼い主、自転車の所有者の日常生活賠償特約で補償されるものですが、多くの人が加入している保険ではなく、常識的には無保険が圧倒的です。
ところが、人身傷害保険でも、賠償の対象となっています。

しかし、東京海上日動火災、損保ジャパンでは、自転車VS歩行者、自転車VS自転車、歩行者VS歩行者の事故は免責であり、人身傷害保険の適用はありません。

加入の前に約款をチェックしておかなければなりません。
私は知っていますから、三井住友海上に加入しています。

Q お寿司屋さんの大将、事故受傷で難聴となり9級9号が認定されました。
お店で常連客とのやりとりができなくなってしまったのです。
人身傷害保険には加入しておらず、確定申告は節税、ほぼ脱税の過少申告、相手はJA共済です。

これも泣くに泣けない悲劇です。
大将は60歳です。
人身傷害保険に加入していれば、そして収入の実態を総勘定元帳で立証することができれば、大将の基礎収入は、40万6300円×12カ月=487万5600円で認められたのです。
逸失利益は、487万5600円×0.35×8.306=1417万3900円となったのです。

JAが清水の舞台から飛び降りて、「~19歳の賃金センサス」 242万9200円を認めても、
逸失利益は、242万9200円×0.35×8.306=706万1900円ですから、711万2000円の大損です。

JAですから、年齢別・男性賃金センサスの50%を主張すると予想しています。
となれば、206万7200円×0.35×8.306=601万円が精一杯、
816万3900円の蹴込みで、泣いても泣ききれません。

人身傷害保険に加入していない? こんな被害者に限って、危険は忍び寄るのです。

個人賠償責任保険特約は、無制限・示談交渉つきに加入しておくこと、
人身傷害保険も無制限で、自転車との事故にも対応する保険屋さんを選択すること、

本件は訴訟解決ですから、弁護士費用特約にも加入しておかなければなりません