Q 骨折、ムチウチ、無保険、弁護士目線で回答する?

先日、交通事故にあい、足首を骨折、ムチウチになってしまいました。
過失は10:90で、相手が90%です。
相手は自賠責保険のみで、任意保険には加入していません。
今の状況だと2ヵ月は、仕事に復帰できません。

無保険

毎日、整骨院に通院する予定を立てています。
しかし、そうなると、治療費、休業損害、通院交通費と慰謝料で、120万円を突破しそうです。
こんな場合、どうすれば、より多く慰謝料を貰えますか?

○最初に確認すべきこと?

○まず、どっちの足関節を骨折したのか?
○内果、外果、後果のどの部分を骨折したのか?
○脛骨もしくは腓骨の遠位端部の骨折なのか?
○ギプス固定なのか、スクリューによる固定がなされたのか?
○診断書に記載されている正しい傷病名は?
全体を把握する必要から、これらを質問しなければなりません。
足関節の骨モデルがあれば、お互いの理解が早まります。

足関節+足趾,シャウカステン

足関節+足趾      シャウカステン

受傷時のXPを持参したのであれば、シャウカステンで骨折状況を検証します。

○次に、歩行中なのか? バイクを運転中なのか?
○歩行中であれば、自宅に同居の親族が保有する自動車があるのか?
○その自動車に任意保険の加入があるか?
○バイクであれば、任意保険に加入しているか?
○通勤途上もしくは業務中の事故受傷か?
これらを、ゆっくりと確認することになります。
この相談者に対するキモは、加害者が、無保険車であることです。
ここをキッチリと説明できれば、必ず、受任できるのです。
なぜ? ほとんどの弁護士が無保険車傷害保険に対する請求を経験しておらず、無保険車傷害保険そのものを含めて、相談者に説明することができないからです。

相手が無保険でも、自動車やバイクに任意保険契約があれば、当面の損害は人身傷害保険に請求して回収すればいいのです。
治療の結果として、後遺障害を残せば、人身傷害保険から無保険車傷害保険の請求に切り替えることになります。

○喧嘩の仕方?

後遺障害等級が決定した時点で、加害者を相手取って損害賠償請求訴訟を立ち上げます。
まず、問答無用で、加害者を法廷に引きずり出すのです。
判決で損害額が確定すれば、その金額を被害者が加入の無保険車傷害保険に請求して回収します。
実は、それだけのことで、地裁基準で損害賠償額が確定するのです。

○保険屋さんの抗弁?

「人身傷害保険の治療では、健康保険適用が前提です?」
「それは、努力目標として、保険屋さんが契約者にお願いしていることでしょう?」
このように反論し、本件事故であれば、治療先が期待している自由診療を続けます。

「弊社の無保険車傷害保険は、約款で人身傷害保険に吸収されています?」
「訴訟にせずとも、人身傷害保険でお支払いをします?」
こんな抗弁は、一切、無視してください。
変に頷くと、ショボイ保険屋さんの基準で解決する方向に追い込まれるからです。
無保険の加害者に対する損害賠償請求訴訟、加入の保険屋さんに対して無保険車傷害保険金請求訴訟を提起すると、どうしたことか、先の抗弁は完全にストップしています。

約款は、そのときの状勢に合わせて、ネコの目のように変更されています。
なんでも約款に記載しておけば、いつでも、それが通用するのか?
こんな反響を怖れて、保険屋さんは黙ってしまうと考えるところです。

そんなことよりも、後遺障害等級を獲得しないと無保険車傷害保険に請求することができません。
当面は、後遺障害の獲得に集中することが重要です。

○労災請求?

通勤途上か、業務中かの質問は、労災保険に治療費や休業補償を請求することができるからです。
自動車やバイクを保有しておらず、無保険車傷害保険の適用が不可能なときには、労災保険請求を行い、当面の損害を吸収します。
人身傷害保険に請求できるときは、労災請求はすべてが完了した時点で行います。

○うん、整骨院?

整骨院に通院する? これでは肝心の後遺障害の獲得ができません。

整骨院

柔道整復師法17条では、整骨院では、応急処置および医師の同意がある場合を除き、骨折の患部に施術をおこなってはならない。」 と規定しています。
そして常識的には、医師が骨折患部への施術に同意することはありません。

整骨院は、診断権が認められておらず、診断書・後遺障害診断書の発行ができません。
適切な治療行為でなければ、自賠責保険は治療費を支払いません。
やはり、整形外科で、適切な治療を受けるように指示しなければなりません。

○うん、慰謝料を増やすテクニック? 

テクニック? そんなものはありません。
自賠責保険、任意保険、地方裁判所支払基準であっても、総治療期間と、この間の入通院実日数で機械的な計算を行って慰謝料を算出しています。
地方裁判所支払基準であれば、慰謝料は保険屋さんの提示額の2倍以上になりますが、「どうすれば、より多く慰謝料を貰えますか?」 あなたの品格が疑われるから、そんな質問はしないことです。

非常識は、諭しておかなければなりません。