(4)右脛骨プラトー骨折

プラトー骨折

医師により、脛骨高原骨折、脛骨顆部骨折、脛骨近位端骨折と傷病名が異なりますが、どれも同じ脛骨プラトー骨折を意味しています。
脛骨プラトー骨折は、高所からの転落や交通事故で、膝に衝撃が加わった際に多く発症します。
膝に対する衝撃であり、この骨折が単独で起こることは少なく、通常は、膝の脱臼や靭帯損傷、膝蓋骨骨折などを伴います。

プラトー骨折は、外顆、内顆、両顆の3つに分類でき、上記のイラストは、
①腓骨側の骨折で外顆骨折、
②③外顆の陥没骨折、
④内顆骨折、
⑤⑥両顆骨折を表しています。
外顆骨折は、膝の外反強制により発生します。
膝の外顆と大腿骨の外顆が衝突することにより、大腿骨の顆部骨折や反対側のMCL内側側副靭帯損傷にも注意しなければなりません。

内顆骨折は、膝の内反強制により発生します。

内顆骨折

膝の内顆と大腿骨の内顆が衝突することにより、大腿骨の顆部骨折や反対側のLCL外側側副靭帯損傷にも注意しなければなりません。
特に内顆骨折では、LCLの牽引力により腓骨頭骨折を合併すると、総腓骨神経麻痺の合併症をきたすことがあります。

両顆骨折は、外顆と内顆の両方の骨折をきたしており、複合損傷を想定しなければなりません。
膝には、MCL内側側副靱帯、LCL外側側副靱帯、ACL前十字靱帯、PCL後十字靱帯の4つの靭帯がありますが、どれが断裂していても不思議ではありません。

さらに、骨折の型としては、縦骨折型と陥没骨折型の2つがあります。
どちらの骨折型も損傷が大きければオペの対象となり、縦骨折型に対しては、ボルトによる固定術、陥没型では、腸骨からの骨移植術が選択されています。

術後は膝の可動域制限を防止する観点から、CPM、持続的他動運動器が使用されています。

CPM、持続的他動運動器

この骨折は膝の内部に大きなダメージを与えることから、後遺障害では、骨だけに限定するのではなく、靭帯や軟部組織損傷なども念頭におかなければなりません。
主たる損傷では、MCL、LCL、ACL、PCL、MM内側半月、LM外側半月をチェックしてください。

また、プラトー骨折では、固定が7~8週と長期におよぶことが多く、CPMのない治療先では、膝関節拘縮を防止する目的で、辛いリハビリ治療が必要となります。

大した骨折でもないのに、リハビリをサボって膝関節が拘縮したときは、等級は薄められます。
「リハビリサボって等級をゲット、そんな大甘は通用しませんよ?」
爺さん会はしっかり見ているのです。