このページでは、自賠法における後遺障害の定義について解説します。

自賠法における「後遺障害」の定義

自動車損害賠償保障法施行令では、「自動車事故による傷害がなおったときに、残存する当該傷害と相当因果関係を有し、かつ、将来においても回復が困難と認められる精神的または身体的な毀損状態であって、その存在が医学的に認められ、労働能力の喪失を伴うものを後遺障害による損害として損害賠償の対象としているもの。」と定義しています。

法律用語は、いつの場合でも難解で、あくびをかみ殺しながら読み進まなければなりません。

「障害がなおったとき」の定義

傷害がなおったときとは、傷害に対して行われる医学上一般に承認された治療方法をもってしても、その効果が期待し得ない状態で、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると認められる最終の状態に達したときと説明されています。
診断権は医師のみに属しています。

症状固定とは

これ以上治療を続けても劇的な改善が期待できない、また治療を中断したところで、悪化の可能性も考えられないレベルに到達していることで、一般的には症状固定と表現しています。
一部の例外を除いて、大多数の交通事故外傷は、受傷から6ヵ月を経過すれば、症状固定として後遺障害を申請するタイミングです。
一部の例外とは、高次脳機能障害、外傷性てんかん、PTSD、CRPS等々です。

「労働能力」の定義

ここでいう労働能力とは、一般的、平均的労働能力のことです。
被害者の年齢、職種、利き腕、知識等の職業能力的な諸条件は、訴訟で損害賠償を求める際には、重要な要件ですが、自賠責保険が後遺障害等級を決定する上で、加味される要素ではありません。

「相当因果関係」が認められる範囲

AKA、脳脊髄液減少症、MTBIが後遺障害として認定されないのは、相当因果関係が立証できていないこと、その存在が医学的に認められているとは言えない状況にあることを理由としています。
上記の傷病で後遺障害等級の獲得を求めて訴訟提起、果敢に挑戦されている弁護士には頭が下がる想いですが、ポイントは相当因果関係と、医学的に認められるかの2点です。
パッションで勝訴はありません。