第4回 法律家のための交通事故実務講座のご案内?

全国人身事故発生件数

全国の交通事故発生件数は減少を続けていますがさて、それでも、直近の統計では、1年間に69万1937件の人身事故が発生、85万4483人が負傷しています。
後遺障害の発生率は5.6%であり、1年間に4万7851人が等級認定を受けていると予想しています。
死亡事故は、飲酒取り締まりの強化等で激減しましたが、それでも5450名の方が亡くなっています。

これらの2つを合計した5万3301件は、本来であれば、弁護士が解決すべき案件と考えます。

1998年損保は自由化されたのですが、支払基準は旧来のまま生き残っています。
そして、交通事故の解決は、保険屋さんの手に握られている状況が続いています。

保険屋さんにとって都合のいい解決

80%、68万3586人の被害者は、保険屋さんにとって都合のいい解決が強制されているのです。
旧基準による解決とは、地方裁判所基準の2分の1以下です。
恣意的な運用により、さらに低い解決もたくさん目にしています。
つまり、サラ金のグレーゾーン金利とまったく同じ現象が、交通事故で発生しているのです。

この環境を打破するには、多くの弁護士の奮闘努力に頼るしかありません。
ガラス張りの地裁基準で合理的な解決を図るのは、弁護士の仕事であるからです。

そうは言っても、依頼人は全員が交通事故の被害者です。
そして、依頼人の損害賠償額の基本は、後遺障害等級で決まります。
したがって、依頼人の理解を得るには、交通事故外傷と後遺障害の深い知識が求められるのです。

前3回の実務講座はスクール型でしたが、今回からは島型、全員参加型で展開します。
5名の弁護士が座るテーブル席を用意、これを1つの島に見立てます。
それぞれの島には、チーム110のM/Cが被害者を演じて張り付きます。
具体的には、法律事務所における実際の交通事故相談会のやりとりをイメージしてください。

①相談者の質問には、的確に回答しなければなりません。
②さらに、間違った理解は、指摘して正すことも必要です。
③そして、交通事故ですから、外傷と後遺障害の知識は絶対に必要です。
④最後に、円満解決に至るまでの工程表を明確にしなければなりません。

テーマにしたがって、問題点を議論、解決策を交通事故相談カルテにまとめます。
画像所見や検査結果から理想的な後遺障害診断書のドラフトを完成させます。
これらは、代表弁護士が壇上で、参加者全員に発表します。

1つのテーマについて、5つのバリエーションを用意しています。
5つのバリエーションを経験することで、その傷病名の一切をマスターする試みです。

☆テーマ
(1)外傷性頚・腰部症候群

外傷性頚・腰部症候群

神経症状のあるもの、ないもの、バレ・リュー症候群、耳鳴りを訴えるもの、強い両上肢の痺れを訴えるもの、つまり、単なるムチウチ、14級9号、12級相当、12級13号、9級10号までのバリエーションを揃えます。課題にしたがって、それぞれの島では、30分の交通事故相談会をスタートします。
相談会で明らかになった問題点を相談カルテにまとめ、代表弁護士が壇上で発表します。

発表の相談カルテに対しては、講評を加えます。
再び、相談カルテの内容を島に持ち帰り、討論・協議を続けて完成させます。

次に、画像所見、神経学的所見、検査所見を提示します。
これらに基づき、理想的な後遺障害診断書のドラフトを作成、代表弁護士が壇上で発表します。

ドラフトには講評を加えます。
5つのバリエーションで、外傷性頚・腰部症候群の一切、中心性頚髄損傷の拡がりまでを理解します。
当方でも、理想的なドラフトを作成、参加者全員に配布します。

法律事務所における交通事故相談の50%以上はムチウチですが、実務講座で学習することにより、日常の相談会で十分に対応することができるようになります。

(2)右肩鎖関節脱臼骨折

右肩鎖関節脱臼骨折

先に同じく、右鎖骨遠位端骨折、骨幹部骨折、腱板損傷、保存療法、固定術が選択されたもの等、5つのバリエーションを用意します。
交通事故相談会→相談カルテの作成→発表→検査結果・画像所見→ドラフトの作成の流れで、鎖骨骨折とその周辺症状の一切をマスターします。

ムチウチの次に多いのが鎖骨骨折です。
鎖骨骨折にとどまらず、肩関節に関係するすべての傷病名の理解により、相談の60%以上をカバーできるようになります。

(3)右股関節脱臼骨折
先に同じく、右股関節の脱臼骨折後の機能障害、骨盤骨折による内臓損傷、変形性股関節症の進行、人工関節の置換術、骨短縮等5つのバリエーションを用意します。

右股関節脱臼骨折

交通事故相談会→相談カルテの作成→発表→検査結果・画像所見→ドラフトの作成の流れで、股関節後方脱臼骨折、骨盤骨折、人工関節の一切をマスターします。

(4)右脛骨近位端骨折
先に同じく、右脛骨近位端骨折、高原骨折、プラトー骨折、右大腿骨顆部骨折、前十字靱帯損傷、後十字靱帯損傷、半月板損傷等5つのバリエーションを用意します。

右脛骨近位端骨折

交通事故相談会→相談カルテの作成→発表→検査結果・画像所見→ドラフトの作成の流れで、右脛骨近位端骨折、膝関節の可動域制限、動揺関節の機能障害の一切をマスターします。

(5)右足関節内・外果粉砕骨折

右足関節内・外果粉砕骨折

先に同じく、右足関節内・外果粉砕骨折に伴う可動域制限、腓骨神経麻痺の合併、変形性足関節症の進行、関節固定術、短縮障害等5つのバリエーションを用意します。

交通事故相談会→相談カルテの作成→発表→検査結果・画像所見→ドラフトの作成の流れで、足関節の粉砕骨折に伴う後遺障害の一切をマスターします。

(6)高次脳機能障害

高次脳機能障害

高次脳機能障害で2級1号~9級10号の実際例で5つのバリエーションを用意します。
交通事故相談会→相談カルテの作成→発表→検査結果・画像所見→ドラフトの作成の流れで、高次脳機能障害の一切をマスターします。

☆2日間で6つのカリキュラムを講習することができるか?
島型、全員参加の実務講座は、初めての試みです。
6つのテーマを詰め込むよりも、1つずつの完全マスターを意図しています。
時間切れは、次回の実務講座に先送りすることを考えています。

☆参加には、事前の学習が必要です。
カリキュラムに対応できる基礎的な知識について、エキスパートのHPで記事出しをしています。
http://www.expertus.jp/
11/末~翌年の1/中頃まで集中連載します。
これで、予備的な知識を手に入れ、実務講座で完成させます。

☆募集&参加費用
大阪・東京の2会場とも、定員25名を予定しています。
参加は、弁護士と法律事務所職員に限定しています。
2会場とも、放射線科の専門医が参加、それぞれの島でテーマの画像分析を実演します。
参加費用は、2日間で1人につき25万円です。
過去の実務講座で、参加経験者は20万円といたします。

交通事故の解決を業務に加えたいとお考えの法律事務所の皆様、ふるってご参加ください。

法律家のための交通事故実務講座 3月開催